VOICE INPUT LAB

ロカオン研究室

音声入力アプリの比較・検証・使い方を、実測ベースで。

Aqua Voiceの使い方を最短で。設定・ショートカット・つまずきどころ

キーボードのキーとマイクと歯車と矢印を並べた手描き風イラスト 使い方

先に結論を3行で。

  • 使い方はとても単純で、キーを押しっぱなしにして話し、離すと文字が入るだけです。文字カーソルが置ける場所ならどこでも動きます。
  • 最初にやることは「アプリを入れる → マイクとアクセシビリティを許可する → サインインする」の3つだけです。
  • つまずきやすいのは①起動キーの変え方 ②日本語の設定 ③マイクの反応が遅いの3か所。どれも設定画面で解決します。

Aqua Voice(アクアボイス)は、米Aqua Voice, Inc.が提供する音声入力アプリです。この記事では、Mac版を入れてから実際に使えるようになるまでを最短で説明します。確認日:2026年8月17日(公式サイトと公式ガイドの記載に基づきます)。

1. 入れて、使い始めるまで

公式サイトの案内はこうです。「ファイルを開き、Aqua VoiceをApplicationsフォルダにドラッグし、macOSが尋ねてきたらマイクとアクセシビリティの許可を与えてください。それによってAquaが他のアプリへ文字を打てるようになります。あとは、キーを押したまま、話して、離すだけです」。

  1. 公式サイトからMac版をダウンロードする
  2. ファイルを開いて、アプリを「アプリケーション」フォルダへドラッグする
  3. 起動すると、macOSがマイクの許可とアクセシビリティの許可を尋ねてくるので、両方を許可する
  4. アカウントでサインインする

アクセシビリティの許可は、他のアプリの文字入力欄に文字を差し込むために必要です。ここを許可しないと、話しても文字が入りません。対応OSはmacOS(Apple SiliconとIntelの両方)とWindows 10/11です。

2. 基本の操作

操作は「キーを押しっぱなしにして話す → 離す」だけです。公式のよくある質問には「文字カーソルがある場所ならどこでも、キーを押しっぱなしにしてください。文字は、いま打っているその場所に入ります」とあり、ブラウザの拡張機能でもアプリごとの追加機能でもなく、パソコン全体で使える作りだと説明されています。

なお初期の起動キーが何かは、公式サイトにも公式ガイドにも明示されていません(サイト上の体験デモではスペースキーを押しっぱなしにする形で説明されています)。実際に入れたときは、次の項目で自分の使いやすいキーに変えてしまうのが早いです。

3. 起動キーを自分好みに変える

公式ガイドの手順はこうです。

  1. 設定(Settings)を開き、Keybindingsの項目まで下へスクロールする
  2. Add Alternative を選ぶ
  3. 使いたいキーの組み合わせを押す(最大4つのキーの組み合わせまで)
  4. Save を押す

すでにあるキーを変えたいときは鉛筆のアイコンを押します。1つの動作に対して最大5つまで起動キーを登録できます。ガイドが「よく使われる代替キー」として挙げているのはF1〜F12のファンクションキーと、テンキーの+です。fnキーを他のキーと組み合わせたい場合と、⌘(コマンド)+スペースを使いたい場合は、ガイドの中でそれぞれ個別に手順が説明されています。

知っておくと安心なことが2つあります。

  • ガイドには「macOSとWindowsのどちらでも、Aqua Voiceのショートカットはシステムのショートカットより優先されます」とあります。OS標準のキーと重なっても、Aqua側が勝ちます。
  • この設定は端末ごとで、機器の間で同期はされません。MacとWindowsの両方で使っている場合は、それぞれで設定してください。

4. 日本語で使う

日本語は対応言語に含まれています。公式サイトの一覧では49言語に対応しています。

設定で言語を選ぶか、「Auto-Detect」にしておくと、話した言語を自動で判別して文字にします。公式の説明では「Auto-Detectにすると、話しながら自動で言語が切り替わります。モードを切り替える操作はありません」「自動判別による速度への影響はありません」とされています。

公式ガイドには「言語によって精度に差があります。ほとんどの音声認識と同じで、その言語の学習データの量と質に相関します」という一般的な注意書きもあります。

ただし、実際に日本語で使った印象は別です。筆者(合同会社ヒバナ・神林)が仕事の文章で使ってみた限り、Aqua Voiceの日本語入力のクオリティはとても高く、満足しています。「海外製だから日本語は落ちる」という感覚はありませんでした。日本語での常用を前提に検討して問題ないアプリだと思います。

5. 精度を上げる2つの機能

機能 何をするもの 使いどころ
Dictionary(辞書) 覚えさせたい語を登録する。上の入力欄に語を入れて「+ Add」を押すだけ 人名、社内でしか使わない略語、商品名、綴りにくい固有名詞
Replacements(置き換え) 短い言い回しを、決まった長い文字列に置き換える メールアドレス、URL、よく使う定型文、AIへの指示文

公式ガイドは辞書を「綴りにくい名前や用語から、社内だけで通じる略語、小説のために作った架空の名前まで、難しい語のためのもの」と説明しています。登録できる数はプランで違い、無料のStarterは5語まで、Pro以上は800語までです。

Replacementsはアプリのバージョン0.10.8以降で使えます。ガイドには「Replacementsは、文字にしやすい言い回しほどうまく働きます。自分の合図の言葉が正しく文字になっているか確かめてください。ぶれる場合は、両方の書き方を別々に登録してください」とあります。

Pro以上では、文章のトーンやルールを指示できるCustom Instructionsも使えます。

6. つまずきどころ

マイクの反応が遅い

公式ガイドは「起動キーを押してから聞き取りが始まるまでに1〜2秒かかる場合、遅れの原因はたいていマイク側にあります」としています。挙がっている原因と対処はこうです。

  • AirPodsや一部のBluetoothマイクは、最初に動き出すまでに少し時間がかかります。→ 有線かUSBのマイクに替えると、この遅れは無くなります。
  • Windowsのノートパソコンは、省電力の仕組み(S0/Modern Standby)がマイクを眠らせることがあります。→ 電源につないだままにするか、外付けのUSBマイクを使います。

ガイドには「デスクトップPCとMacは電源管理がそこまで強くないため、この問題は起きません」とも書かれています。Macで遅いと感じるなら、まずマイクを疑ってください。

インターネットがないと使えない

Aqua Voiceはクラウド型で、接続が必要です。公式のよくある質問は「はい、Aquaはクラウド型で接続が必要です。Avalonをクラウドで動かすことが、約450ミリ秒の速さと精度を実現するための意図的な選択です」と説明しています。機内や電波の届かない場所では使えません。

速さは公式の数字で「起動は50ミリ秒未満、話し終わってから約450ミリ秒で文字が出る」とされています。ここがAqua Voiceの強いところです。

無料のままだと1,000語で止まる

アカウントを作ると1,000語ぶんが無料で使えます。カードの登録は要りません。使い切ったあとも続けるには有料プランが必要です。くわしくはAqua Voiceの無料枠はどこまで使える?にまとめています。

7. 料金の要点

個人向けは無料のStarter、Pro(公式サイトの年払いで月あたり8ドル)、Max(同24ドル)の3段階です。1つの契約でMac・Windows・iPhoneをまかなえます。買う経路によって金額が変わるので、内訳はAqua Voiceの料金は結局いくら?に、割引の話はプロモーションコードを探している人へにまとめました。

ところで、その音声はどこへ行っているか

ここまで見てきたとおり、Aqua Voiceは話した音声をいったんクラウドへ送って文字にします。速さと精度のための設計で、公式も「音声はクラウドで処理され、売られたり共有されたりすることはありません。初期設定ではモデル改善のために文字起こしが保存されることがありますが、Privacy Modeを入れれば保存されません」と説明しています。

ただ、勤め先によっては「そもそも外部のサーバーに音声を送ること自体が禁止」という決まりがあります。士業、医療、自治体、金融のお客様ではよくある話です。その場合は、音声も文字も端末の外に出さないアプリを選ぶことになります。

ローカルで完結する音声入力アプリロカオンは、そういう職場のために作りました(当社製品です)。話した音声も、できあがった文字も端末の外に送りません。そのぶんインターネットが無くても動きます(ご購入後は、ライセンスの確認だけ1日1回・数十バイトの通信をします。音声や文字は送りません。つながらない日が続いても14日間は使え、過ぎても無料版として使えます)。人名や社名を登録する「じぶん辞書」があり、画面もメニューも日本語です。料金は年払いで年6,600円(月あたり550円・税込)です。1日10回まで(1回1分まで)なら無料で使え、最初の10日間は回数の制限もありません。

対応はmacOS 26以降(Apple Silicon)のMacで、Windowsには対応していません。Windowsでも使う場合や、49言語を行き来する場合はAqua Voiceのほうが合います。

この記事の調べ方

本メディア「ロカオン研究室」は、ローカルで完結する音声入力アプリ「ロカオン」を開発する合同会社ヒバナが運営しています。他社製品も、当社製品と同じ物差しで確認して書きます。記事中の他社製品の権利は各社に帰属します。

神林瑛治の似顔絵

この記事を書いた人

神林 瑛治 かんばやし えいじ

合同会社ヒバナ 代表/ローカルで完結する音声入力アプリ「ロカオン」開発者

自分で音声入力アプリを開発しながら、このラボで各社の製品を同じ物差しで実測しています。ふだんの業務も毎日音声入力で回しています。

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